カッター訓練は、大型の手こぎボートである「カッター」を複数人でこぎながら航行する、海洋系の野外活動プログラムの一つです。参加者はそれぞれの座席でオールを操作し、掛け声を合わせて漕ぐことで、チーム全員での協力が不可欠となる活動です。
この訓練の大きな特徴は、協調性とチームワークの向上にあります。カッターは一人の力だけでは動かせず、仲間との息を合わせて漕ぐことで初めて前に進みます。その過程で、声を掛け合う重要性や、役割を果たす責任感、集団として目標に向かう姿勢などを自然と学ぶことができます。
また、海や湖といった自然の中で行うため、風や波の状況を観察しながら進む必要があり、自然環境への理解や危険予測の力も身につきます。指導者のもとで安全を確保しつつ取り組むことで、水辺での活動に対する知識や安全意識の向上にもつながります。
カッター訓練は、体力面だけでなく精神的な成長を促す効果の高いプログラムとして、学校の宿泊行事やキャンプ、青少年育成活動などで広く取り入れられています。仲間と力を合わせて水面を進む達成感は、参加者に強い印象と充実した体験を与えてくれます。

